2010年9月7日火曜日

SDL Trados Terminology Verifier (用語管理) のススメ

ファイルが来ないのでブログ更新。前に、SDL Trados の正規表現について書きましたけど、正規表現は変換エラーやケアレスミス、あとは絶対使ってはいけないと指定されたパターンを探し出すのに適しています。

で、用語管理は MultiTerm ですよ。Termbase に用語を登録して、MultiTerm から提案された用語をさくっと挿入して便利に使っている人はよくいるのですが、それにしか使用しない人も多いようです。せっかくですから一歩進んで、翻訳後に Terminology Verifier で丸ごとチェックしてしまいましょう。

TagEditor のプラグイン画面を次に示します。私は常に SDL TRADOS Terminology Verifier (以下 TV) と SDL TRADOS QA Checker 2.0 (以下 QC) を有効にしています。



ここで、TV を選択状態にして [Properties] をクリックすると次の画面が表示されます。



次に [Termbase location] で翻訳中に使用していた Termbase をひとつ選択します (こちらの環境ではデフォルトで選択されます)。他のタブは必要に応じて設定しましょう。

ここでどのように機能するか簡単に (すごく簡単に) 示しますね。次のようなセグメントがあったとします。



実際の翻訳中に用語を見つけたら、"apple" を選択して Ctrl+Shift+S、"りんご" を選択して Ctrl+Shift+T を押し、次に Ctrl+Shift+M を押すと、次のようなダイアログが表示されるので [Add] をクリックすると Termbase に登録されます。



たとえば "Apple" を "みかん" に翻訳してしまった場合、[Verify] ボタンをクリックすると以下のように警告が出ます (クリックして拡大して確認してくださいね)。警告行をクリックすると、該当セグメントが選択状態になりますので、バシバシ修正できます。



つまり翻訳中、またはプルーフ中に「揺れそうな用語」や「間違えたら人が死ぬ用語 (医療関係の薬剤名とかボタン名とか)」をしっかり登録していけば、自分の見逃しで人が死ぬ確率は格段に低くなるということです。

上級者の方はすでに知っていることと思いますが書いてみました。私も使い始めのころは、手探り状態でしたから。この情報が皆さんのお役にたつことを願ってやみま千と千尋のリンボーダンス。

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